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カナダ留学用に自力で出願・学生ビザ申請した時の手続きまとめ

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カナダ国旗

今回カナダのカレッジに看護留学する際、出願からビザ申請、入国に至るまで留学エージェントやビザ会社に頼らずに全ての手続きを自力で行ったのでその流れをまとめていきます。特に難しいことは何も無かったため、これからカナダへの留学を考えている人の参考になれば。
また、2021年12月末にカナダに入国したのでコロナ対策としての自己隔離の要不要に備えていた時についても少し記述しています。

詳細に書いていたら約22,000字を超えたのでこの記事はかなり長めです。ただ、私はワーホリや語学学校経由ではなくIELTSスコアを使って直接カレッジに入学するので、それらについては書いていません。

カレッジ出願から入国までのスケジュール

以下は私の場合の全体的なスケジュールです。1月入学だったので7月出願でも間に合いましたが、一般的な9月入学を希望する場合はもっと早めの方がいいのかも。
ちなみに1月入学枠は10月頃に「定員に達しました」という連絡が来たので、人気プログラムだと少なくとも入学3ヶ月前には定員締め切りになるのかもしれません。

内容
7月中旬カレッジに出願
7月下旬カレッジから合格通知が届く
8月上旬デポジットだけ先に支払い、入学枠を確保
10月上旬学生ビザ+COOPビザ申請
10月下旬学生ビザ+COOPビザ発行許可が下りる
11月下旬セメスター1の残りの授業料納付
12月上旬授業科目登録
12月中旬教科書購入、家探しの連絡
12月下旬カナダに入国
1月上旬カレッジのセメスター1開始

この記事の概要

  1. カナダのカレッジ出願時の私の状況
  2. 看護留学先のカレッジを決めるまで
  3. カナダのカレッジ出願
  4. カレッジ出願に必要な書類とその申請過程
  5. カナダのカレッジに出願~結果が届くまで
  6. カナダのカレッジに合格した後の手続き
    →学生ビザ申請や学費例、教科書の購入など
  7. 電子ビザeTa申請、ArriveCAN登録
  8. カナダに入国した後の手続き
    →移民局でのビザ発行、入国時の無犯罪証明書など
  9. コロナ禍のカナダ入国における自己隔離
  10. おまけ:入国後のちょっとしたことメモ
    →入国直後の滞在先や日常ツールなど

1. カナダのカレッジ出願時の私の状況

  • 27歳の社会人、前職はWeb制作会社のディレクター
  • 理学部地球科学科卒で留学もワーホリも経験なし
  • 直近IELTSスコア:Overall 6.5(R:7.0、L:7.0、W:6.0、S:6.5)
  • 退職してバックパックで旧ソ連圏放浪中

一般的な「看護留学」というと日本で既に看護師として働いていた人が海外の現地看護師として働くために専門の看護師養成カレッジに入学したり医療英語を学んだり、免許の書き換えを行ったり、という流れが多いと思います。
ただ、私は日本で准看護師や正看護師の資格は持っていなかったので、まずは准看護師(Practical Nurse:PN)になるためにカナダで2年制のカレッジに留学することにしました。

次は私が看護留学先を決めた経緯についてなので、一般的な留学を考えている人はここから「カナダのカレッジ出願」の位置まで読み飛ばせます。

2. 看護留学先のカレッジを決めるまで

卒業後に働く場所や将来入学する大学のことも考えた際、私の場合はブリティッシュコロンビア州よりもオンタリオ州の方が都合がよかったのでカレッジもオンタリオ州の中から選ぶことにしました。ただ、カナダには多くの看護師養成課程があるものの、留学生も受け入れているカレッジは数が限られます。
そのため、「オンタリオ州のPractical Nurseプログラム保有カレッジ一覧」ページから全てのカレッジの公式サイトを調べていきました。

その際、絞り込むために各カレッジの「学費」「出願に必要なIELTSスコア」「授業開始時期」などをExcelにまとめて比較しやすくしました。「授業開始時期」も考えたのは私はその時から半年後の冬(1月)に留学したかったためです。カナダのカレッジは大半が9月スタートで、夏に高校を卒業した学生達が進学してくるこの時期が一番倍率が高いそうです。他の開始時期は冬の1月、夏の5月があります。
大体目星をつけた後はその中から最終的に出願するカレッジを2校に絞り込みました。

出願する際、最初はカナダ留学エージェント経由で申し込むことを考えていました。ただ、エージェント会社に片っ端から連絡を取ってみたものの、その頃はコロナ禍で一時停止していたカナダ留学が解禁になった時期だったのでどのエージェントも忙殺されており、「新規希望者は受け付けていない」と返答されることが多かったです。また、私が行きたいカレッジではない場所を提案されることもありました。

多くの留学エージェントが無料で申請や手続きを請け負っているのは、彼らの仲介で日本人留学生が入学することになった際、入学先の語学学校やカレッジがそのエージェントに紹介料を支払うからです。そのため、そのエージェントが提携している留学先に留学してもらった方がエージェントにとってはありがたいことです。
ただ、私の場合は既に自分で希望留学先を絞り込んでいたため「彼らのビジネスのために自分の希望進路を変更したくない」と考え、最終的に全部自力で出願することにしました。

3. カナダのカレッジ出願(7月)

出願にあたり最も心配だったのはIELTSスコアでした。PN(准看護師)プログラム出願には大体どのカレッジも「全科目において6.0以上」という条件があったためです。
ただ、アルメニアで受けたIELTSではOverall 6.5かつ4科目とも6.0以上をとれたので、7月下旬にそのスコアで出願しました。
IELTSの対策についてまとめた記事はこちら↓

今回出願したカレッジは2校で、以下それぞれ「AAカレッジ」「BBカレッジ」とします。私の第一志望はAAカレッジで、最終的に入学を決めたのもこのカレッジです。BBカレッジの方はIELTS Overall7.0が必要だったことを見落としており、応募要件を満たしていなかったことに後から気付きました。

余談:日本の入学システムとは異なる点

全部が全部当てはまるわけではないものの、カナダのカレッジ出願において一般的な特徴は以下だと感じます。

  • 先着順
    カレッジや大学の出願は大体2月や3月頃に始まります。そして、日本のように「同じ日に一斉に受験して同じ日に合否結果が出る」という仕組みではなく、成績が高い人から順番に先着順で枠が埋まっていきます。留学生の場合、ここでの成績は大体「高校の成績」と「英語力証明」です。
  • 出願時に英語力を満たしてなくてもいい場合もある
    英語力が出願要件を満たしていなくても先に出願だけ済ませて後からIELTSスコアを提出することもできるカレッジもあります。そのため、人気プログラムに出願したいもののIELTSスコアが足りない場合は先に入学枠だけでも確保しておくのも方法の一つかも。
    また、私が入学を決めたカレッジでは合格通知が届いた後でも入学が確定しているわけではなく、期日までに「入学枠確保」のデポジット(保証金)をいくらか先払いしておく必要がありました。

4. カレッジ出願に必要な書類とその申請過程

私は昨年までオーストラリア留学を考えていたため、留学用の必要書類は既に揃っていました。オーストラリアでもカナダでも同じで、以下の書類をPDFファイルで全て提出しました。
成績証明書や卒業証明書は英文表記での提出が必須です。

  • 高校の成績証明書、卒業証明書、高校担任による推薦書(任意)
    →高校担任による推薦書については、私の高校では大学受験用に全員がこの推薦書を発行されていたので念のためそれも提出しました。
  • 大学の成績証明書、卒業証明書
  • パスポートの写真ページのコピー

4-1. 大学の書類

ほとんどの人は入学した大学と卒業した大学が同じだと思います。ただ、私は3年次編入学をしていたため以下のように大学の書類を2通り用意する必要がありました。

  • 大学1~2年次の成績証明書、在学証明書
    →私の大学には退学証明書が無かったため、代わりに在学証明書を提出しました。
  • 大学3~4年次の成績証明書、卒業証明書

この時は東京で働いていたので、2つの大学に連絡してその時足りなかった書類を郵送してもらいました。

4-2. 公的書類の英訳

出願する際、特に指定は無かったものの高校・大学の各種書類は英語版だけでなく日本語版もオリジナル版の証明として一緒に提出しました。

大学の書類は大学卒業時に何枚もの日・英証明書を発行しておいたおかげで特に問題なかったのですが、高校の書類は日本語しか無かったので昨年オーストラリアの留学申請をする前にプロの翻訳会社に翻訳をしてもらっていました。というのも、留学先に提出する翻訳書類には「これは正式な翻訳書類」と証明するサインや印鑑が必要なので、自分で翻訳した書類は受け付けてもらえないからです。

ネットで検索すると安さを売りにした翻訳会社をいくつか見つけますが、計3社に見積もりしてもらった際、そういう会社は内訳の追加手数料が割高でした。

私が最終的に翻訳を依頼したのは「サウザンドムーンズ」という会社です。見積もりの返事が一番速かっただけでなく、見積もり金額も公式サイトの料金例と大きく乖離していなかったので依頼しました。
依頼する文章量や内容、その時の会社の繁忙具合によって対応期間や料金は変動すると思うのですが、私の場合は3週間ほどで翻訳していただけました。
かかった料金は約3万円です。恐らく、高校担任による推薦書の文章が多かったことが理由の一つだと思います。

こちらの会社の方はメールでのやり取りや翻訳も丁寧だったのでとても満足しました。
例えば私の高校成績は5段階評価だったので、3段階評価のカナダでも理解できるよう、注意書きまで枠外に英語併記してくれていたんです。あの注意書きのおかげで、出願書類を確認するカナダ人担当者も納得できたことだと思います。

5. カナダのカレッジに出願~結果が届くまで

カナダのカレッジの出願は各カレッジの公式サイトからオンラインでできます。AAカレッジの場合はオンタリオ州のカレッジ全体の出願を管理できるツールを使っていたので出願も楽でした。

自分の個人情報を入力していき、高校や大学の書類を日英両方共アップロードしていくだけです。出願料は必ずしも発生するわけではないようで、BBカレッジ出願には10,000CADを支払う必要がありましたがAAカレッジは無料でした。
PDFのアップロードサイズに制限がある場合はPDFを事前に圧縮してサイズを小さくしておくといいかも。

結果が届くまで

AAカレッジからの合格通知は出願の1週間後にメールで届きました。大体4~5営業日です。
「PN(准看護師)プログラムは人気なため競争率が高く、高い成績が必要」とどのカレッジの公式サイトにも記載されていたものの、この時私が提出した高校の成績は4.7/5.0、IELTS Overall 6.5と、AAカレッジのPNプログラムの出願要件(高校の数学や理科系科目の成績が75%以上)を余裕で超えていました。

また、看護師プログラム出願には数学と化学or生物or物理の履修成績も必要です(カレッジによって必要科目が異なる)。私は高校時は文系だったので高校の成績には「生物」「理科総合」しか無かったのものの、理転して入学した大学では理学部地球科学科だったので専門の地学分野は勿論のこと、大学の数学や物理、化学の成績がありました。また、その時生物学科や農学部の授業も勝手に受けていたので「生物」や「動物栄養学」というような科目も成績書面上に揃っていました。
合格通知がすぐに届いた理由は不明ですが、理系科目履修済という要素も貢献したのかもしれません。あとは、カナダ人学生の4倍の学費を支払う必要がある留学生だから、というのもカレッジの経営的には重要でしょうね。

もし自分の成績書に理系科目が無い場合は、カナダでは大人向けの数学や化学の単独科目履修学校や講座があったりするのでそれを利用してもいいのではと思います。ただ、これに参加する場合は出願前にカナダにいないといけないのかも。私はこの制度を利用していないので詳しくは分かりません。

ちなみにIELTSスコアが不足していたBBカレッジの方は出願から2ヶ月半後に連絡が来ました。IELTSスコアが足りなかったために出願希望を後回しにされまくっていた結果なのだと思います。というのも、私が希望した1月入学枠には入れず、「5月入学枠」を提示されたからです。
この時既にAAカレッジに入学を決めてデポジットまで払っていたので何も問題はなかったけど。

完全な余談

留学先を決める時に考慮に入れていたのはそのカレッジの公式サイトの充実度と留学生の多さでした。

Webサイトが見やすく使いやすい上にデザインもきちんとしているカレッジなら広報に力を入れるだけの余力や意識が高い証拠なので、学生の学習環境の良さも比例するのではと思ったからです。

また、留学生の受け入れが多いカレッジほど留学生に必要な手続きや処理の対応に慣れているのではないかと考えました。 留学生は学生ビザやCOOPビザ、保険などがカナダ人学生とは異なるためです。 ここでの留学生とは日本人だけではなく、主にインドや中国、東南アジア諸国などからの留学生です。

6. カナダのカレッジに合格した後の手続き

積み木

以下は私がカレッジに入学するまでに行った大体の流れです。

  1. 入学枠確保用保証金2,500CADを1ヶ月以内に支払う(※私の場合)
  2. 病院実習のためのワクチン接種歴証明書の準備(看護留学の場合)
  3. 学生ビザ申請
    バイオメトリクス(指紋)取得
    健康診断(※私の場合)
    学生ビザ申請から許可までにかかった期間
  4. 残りの授業料納付と学費例
  5. 授業科目の登録
  6. 教科書の購入
  7. 家探し

特に病院での臨床実習用のワクチン接種歴証明書の準備は本当に時間がかかりました。個人的には学生ビザ申請なんかよりもはるかに厄介でしたね。それでは、順を追って…

6-1. 入学枠確保用保証金2,500CADを1ヶ月以内に支払う(私の場合)

7月下旬にAAカレッジから合格通知を貰った後、8月上旬にまず2,500CAD(約22万円)の保証金(デポジット)を支払いました。私のカレッジではこの保証金を1ヶ月以内に支払わないと入学枠が取り消されることになっていました。
その際にカレッジから推奨されていた送金方法は「Flywire」です。

「Flywire」について

このオンライン送金システム「Flywire」の特徴は自分の国の通貨で留学先の学費を支払えることです。
例えば私の場合を例に挙げると、 日本円で指定した金額を日本国内のドイツ銀行にオンラインで振り込むと、その銀行経由で最終的にAAカレッジのカナダ口座にカナダドルで送金されていました。
すなわち、仲介の銀行が外貨換算してくれるので留学生自身が外貨で支払う必要が無いんです。 送金完了までには2~3営業日くらいかかります。

Flywire送金画面
デポジットの2,500CADを日本円換算で送金した時の画面

Flywireの画面からは送金方法を「銀行」「クレジットカード」のように選べるのですが、その際方法別にいくらの外貨に換算されるのかも一目で分かります。銀行送金は最も安く送金できる方法でした。ただ、手数料が数%くらい上乗せされるので最終的に実際の授業料より少し高くなるのは仕方ない。
下図は残りの授業料を支払った時の送金方法一覧です。

Flywire画面
セメスター1の残りの授業料を追加納付した時の画面

もともとこのツールは留学経験のある開発者自身の経験をもとに作られたもので、外貨での学費納入の煩雑さに困ったことのある彼が、通貨が異なる国同士でもスムーズに送金できるように開発したそうです。
画面もシンプルで見やすく、本当に便利な送金方法だと感じました。日本語切り替えもできます。

私の場合、この保証金を支払った後に「入学確定」として処理され、カレッジの正式な入学書類である「Letter Of Acceptance(通称LOA)」と共に病院実習用のCoopビザ申請用書類が発行されました。
このLOAは学生ビザ申請とカナダでの入国審査に必要な書類です。

次の項目は看護留学用のワクチン接種歴証明書の準備についてなので、この証明書が要らない人はここから「学生ビザ申請」の位置まで読み飛ばせます。

6-2. 病院実習のためのワクチン接種歴証明書の準備(看護留学の場合)

そして問題のこれです。母子手帳に全ワクチン接種歴が完璧に残っている人や定期的な予防接種を受けてきた人は問題ないと思うのですが、私の場合は母子手帳も無かった上に母親が反ワクチン主義だったので一般的なワクチン接種タイミングを適用することが難しかったです。

必要な証明は以下で、これらのワクチンの「乳幼児期に接種した時期」を1回目や2回目も含めて年月日全て医師によって記入されているだけでなく、最後にその医師によるサインと病院の公的印鑑を押してもらう必要がありました。
中には抗体検査を受けて抗体があることを証明できればいい項目もあったり、大人になってから受けるブースターでもいい項目もありました。

  • 風疹麻疹、おたふく風邪(MMR)
  • 破傷風、百日咳
    ※最後の接種から10年以上経っている場合はブースター接種が必要
  • 水疱瘡
  • ポリオ
  • B型肝炎
  • コロナワクチン
    ※2回接種が前提条件
  • インフルエンザワクチン
    ※毎年接種が必要
  • ツベルクリン反応テスト&X線検査

私の場合は台湾へのワーホリに向けてB型肝炎のワクチン接種は日本で2回済ませていたので3回目をどこかの国で受ける必要があり、トルコで接種しました。また、コロナワクチンはアルメニアで2回完了していたので問題ありませんでした。
B型肝炎ワクチンは「初回」「初回の接種から1ヶ月後」「2回目の接種から半年後(抗体ができていない場合)」の合計3回受ける必要があるので、早めに接種を検討した方が後々助かると思います。必要なワクチン接種を完了していないと病院の臨床実習に申し込めないので。

台湾ワーホリ用に受けたワクチンについての記事↓

厄介だったのはインフルエンザワクチンとポリオです。アルメニアやトルコで問い合わせると「市民権の無い外国人は接種不可」と言われたので途方に暮れました。ジョージアでは外国人がインフルエンザワクチンを接種するには3ヶ月間滞在している必要がありました。そのため、カナダで接種予定です。

2022/01/22追記:カナダのインフルエンザワクチン

カナダでは「Rexall」や「Walmart」、「Shoppers」のようなドラッグストアでインフルエンザやCOVIDのワクチンを無料で受けることができます。ネットから予約しようとするとカナダ市民用健康保険番号を入力する必要があったので断念したのですが、近所の「Rexall」の窓口で訊ねてみると「外国人でも接種可能」と言われたのですぐに予約して打ってもらいました。

また、ポリオワクチンは私の頃はまだ生ワクチンの経口タイプだったので、非活性化ワクチンの注射タイプが主流の北米各国が求める回数には満たしていません。そのため、可能なら抗体検査を受ける予定です。
※2022/01/31追記:カナダのトラベルクリニックで訊ねた際にポリオの抗体検査は取り扱っていないと言われたので大人用のブースターを接種しました。また、この際MMRのブースターも同時に接種しました。

さらに、ツベルクリン反応テストにおいても日本と北米は医療システムが異なります。
日本人は幼児期や児童期にBCGのハンコ注射を受けているために抗体ができ、ツベルクリン反応テストで「陽性」になることもあるそうです。その場合は「結核ではありませんよ」という証明のためにX線検査を受ける必要があります。
幸か不幸か私の場合は抗体の無い「陰性」結果でした。ただ、ツベルクリン反応テストは2回受ける必要があったので、このテストのためだけに合計4回病院に行きました。

  • 初回のツベルクリン反応テスト
    注射を打たれた2~3日後に再び病院に行って腫れの大きさを医師に計測してもらう
  • 2回目のツベルクリン反応テスト
    初回の1週間後にまた病院に赴き、同じテストを受けて2~3日後に再び計測

完全な余談:アルメニアでツベルクリン反応テストを受けた時

この時私はアルメニアにいたので、ワクチン接種歴証明書用の抗体検査や医師によるサイン記述などは全てアルメニアの病院で済ませていました。ただ、ツベルクリン反応テストは一般的な病院では受け付けていないと言われたので、首都のエレバン郊外にある結核研究所まで出向きました。

エレバン郊外にある結核研究所内の病院

カナダでも日本でも、結核に感染する危険性の高い医療従事者用ツベルクリン反応テストは免疫反応を確認するために2回行うのが主流のようですが、アルメニアではどの人も「1年間に1回」と決まっているそうです。
そのため、私がカレッジからのワクチン接種証明書類を見せて「2回目のツベルクリン反応テストを受けたい」と言うと何人もの医師や看護師が大慌てで話し合いを始めて猛反対されました。カナダの医療システムはアルメニアとは異なること、2回目を受けるとテスト結果がより確実になることなどを英語で何度も説明したのに、中には「2回目を受けたら死ぬかもしれないんだぞ!」と言ってくる人もいたのでその時は「いや、ツベルクリン反応テストで死ぬわけないやん」と返した。

最終的に「これを受けないと留学できんのや!(厳密には違うけど)」と切羽詰まった雰囲気を出して渋々OKしてもらえたものの、2回目の反応結果計測の日ですら別の医師と看護師がまた慌てて話し合いをしていたのでなんだか申し訳なくなりました。
アルメニアでツベルクリン反応テストを2回受ける患者なんて前代未聞の異例だったのかもしれん…国が違うと医療システムも異なるのでこういう時困るね。

ツベルクリン反応テストを2回受ける理由は宮城県結核予防会の「ツベルクリン反応とBCG」ページが分かりやすかったので以下に一部引用します。

また、医療、福祉施設など結核の感染の危険性が高い職場では、新規採用者および実習・ボランティアなどにたいして、ツベルクリン反応検査を2週間あけて2回行なう二段階法を実施することがあります。ツベルクリン反応検査を2回行なうと2回目の検査では、免疫反応が増強されるブースター効果が起こります。その時の測定値が本来持っている結核菌に対する免疫力を表すと考えられ基準値として記録されます。

ワクチン接種の話に戻ると、「子供の頃の集団定期摂取で受けた記録を知るには当時住民票があった市役所に訊ねるといい」という情報を目にしたので自分の出身市の市役所の保健担当係に訊ねてみたものの、その市役所がPC上にワクチン接種の記録を保存し始めたのはつい10年ほど前からだったので、約30年前の私の記録は残っていませんでした。
今の子供達は接種歴がマイナンバーカードに紐付けられているそうなので確認もしやすいと思います。

そのため、最終手段として母親にワクチン接種歴を訊ねました。10代の頃から母親とは上手くいっていなかったのでここ7年くらいはほぼ絶縁して一度も会っておらず、できるなら連絡を取りたくなかったのですが背に腹は代えられませんでしたね。

「日本のトラベルクリニックに行ける」「母子手帳にワクチン接種歴が残っている」という人は特に問題ないと思います。

6-3. 学生ビザ申請

カナダ移民局公式サイトからの学生ビザ申請は簡単ですぐに終わりました。英語の質問通りに所定の操作を進めていくだけです。
カナダ留学コンパスの「[学生ビザ] 申請方法の完全ガイド」ページが丁寧なので、このページが参考になると思います。
私が学生ビザ申請に使った書類は以下です。

  • カナダ移民局特別仕様のPDF(IMM1294)
  • Letter Of Acceptance(LOA)
  • Coopビザ申請用の書類(私のカレッジの場合はLOAに含まれていました)
  • パスポートの写真+スタンプがあるページの写真データ
  • 35mm×45mmの証明写真データ
  • 銀行の残高証明書PDF
  • 個人を説明する書類(任意)
  • 235CADを払うためのクレジットカード

カナダ移民局特別仕様のPDF (IMM1294)

これはAdobe PDF Viewerで開いて編集しました。一度「Validate」と押してバーコードを発行すると再編集ができなくなるので見直しが大事…私は3回も書き直したので最後の方は項目を覚えていました。

パスポートの写真+スタンプがあるページの写真

これはスマホから撮影してPDFにまとめました。顔写真付き個人情報ページに加えて、出入国記録があるページ全てを撮影する必要があります。
スキャン機能付き印刷機を持っていない人はスマホで撮った写真をPDF変換できるアプリを使うと便利です。有名なのは「CamScanner」ですが、無料版だとそのアプリの署名が残ってしまうので私はPC上で再編集して消しました。

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35mm×45mmの証明写真データ

これは「ID photo」というスマホアプリを使って作成しました。カナダのビザ申請用写真は「背景は白」「影が映っちゃダメ」と条件が厳しいので何度か撮り直しました。アルメニアのホステル内の白い壁の前で自撮りし、あとはPCの画像編集ツールなどを使ってサイズ調整して完了です。

日本語の留学エージェントサイトではこの写真を「プロの写真家に頼む必要がある」と記載されているのをよく目にしますが、移民局サイト内に画像付きで詳細に説明されている必要条件を満たしさえすれば自撮りでも問題ないと思います。

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銀行の残高証明書

今回のカナダのカレッジ留学の学費は父親に頭を下げて労働金庫から教育ローンを借りて準備してもらいました。
日本では大学生向け奨学金制度は種類が豊富なのですが、社会人だとそうはいきません。例え社会人であっても学生本人が銀行から教育ローンを借りることはできないので、留学している期間に収入のある予定の親や配偶者に借りてもらうしかないです。

社会人にもなって親にお金を借りるのは申し訳なかったです。ただ、2年間の学費と生活費の計400万円以上を自力で稼ぐよりは、まずはカレッジに入学して卒業後にその時にお金を返す方が最終的にかかる期間は短く済みます。父には「カレッジ卒業後に准看護師として働きながら必ず返す」と約束しました。

教育ローン申請にはLetter Of Acceptanceの和訳や授業料の金額、カナダの家賃事情が分かる書類など色々必要だったので、カレッジから送られてきた公的書類を全て自分で和訳してドキュメントPDFにまとめて父に送りました。

学生ビザ申請に必要な金額は多ければ多いほどいいそうです。そのため、まずは教育ローンから借りた全額分の残高証明書をカナダドル&英文で発行してもらい、その後に学費を納入することにしました。

また、名字が同じであれば「親」として認識されるため、必ずしも学生本人の口座の残高証明書を発行する必要は無いそうです(ビザ申請用PDFには学費負担者を「本人」か「親」から選択する項目がある)。
私の場合は子供の頃に両親が離婚していたものの母親が名字を旧姓に戻さなかったため、幸いなことに私の名字は父親と同じでした。そのため、銀行口座証明書は父の名前でしたがビザ申請に問題ありませんでした。
もし親と名字が違う場合は戸籍などの別の書類が必要になるとも聞いたから助かった…

銀行の残高証明書を英文で発行する際、銀行によって手数料金額や発行処理日数が異なりますが、私が以前請求したことのあるイオン銀行だと手数料は1,600円くらいで1週間後に届きました。

個人を説明する書類(任意)

これは必須ではありません。
ただ、移民局の審査官が審査する時、IMM1294のデフォルトの個人情報しかない申請者よりは、「私はこういう理由でカナダで学びたいんです!」と説明している申請者の方がビザ申請を納得してもらいやすいんじゃないかと思い、作成しました。

それ以外の理由としては入学まで3ヶ月しか無かったので却下されても困ると思ったこと、理学部地球科学科卒なのに看護師になろうとしていることを不審に思われそうだったのでその事情を説明したかったことも挙げられます。
実際、トロントのホステルで話したある中国人女性の知り合いは、中国で働いていた時の職種とカナダでの留学先の分野が違ったために学生ビザ申請を却下されたそうです。大卒後の社会人留学だとこういうこともあるんですね。

これまでの経歴やカナダに留学したい理由、卒業後の進路などをつらつらと書いていたらあっさりと3,500字程度に達したので余白を調整してA41枚にまとめました。この時の文章展開方法はIELTSのWritingのTask2対策が大いに役立ったので、IELTSありがたや。

変なミスなどを潰すために、自分が書いた英文を最後に「Grammarly」に修正してもらうことも忘れませんでした。

235CADを払うためのクレジットカード

学生ビザ申請料金150CADと、バイオメトリクス取得料金の85CADの合計です。これを支払わないとバイオメトリクス取得用書類が届きません。

6-3-1. バイオメトリクス(指紋)提出

アルメニアからバイオメトリクス採取場所を予約した時のページ

申請した24時間後に「バイオメトリクス提出して~」というメッセージと必要書類が届いたので、アルメニアの首都エレバンにあるカナダビザセンターでバイオメトリクス取得を予約しました。取得自体はどの国でもOK。
学生ビザ申請の場合は10年おきの取得でいいそうなのですが、私はカレッジ卒業後数年間働いた後は永住権申請をするため、その際にまた取得することになるのかな。

日本だと東京か大阪まで出向くしかないそうなので、北海道や沖縄、離島に住んでいる人はバイオメトリクス取得のために飛行機に乗ることになるんですね。めっちゃ大変やな…

次の項目は学生ビザ申請用の健康診断です。日本から申請する多くの人には関係ないことなので、ここから「学生ビザ申請から許可までにかかった期間」の位置まで読み飛ばせます。

6-3-2. 健康診断(私の場合)

日本に暮らしている人は問題ないことなのですが、カナダの学生ビザ申請には「過去1年間に特定の国に半年以上滞在していた人は健康診断が必要」という条件があります。

私は学生ビザ申請時、過去1年間でブルガリアに3ヶ月間、セルビアに3週間、アルメニアに3ヶ月間、ウクライナに4日間滞在していました。移民局サイト内の「Find out if you need a medical exam」ページで確認したところ、ブルガリアとセルビアなら半年間滞在していても健康診断は不要なのですがアルメニアでは「必要」となっています。

ただ、私は申請時に「アルメニアには合計4ヶ月間滞在予定」と記載しており、半年以下の期間だったので「健康診断も受けなくていいやろな」と予想していましたが結果的には学生ビザ申請のためにカナダ移民局指定の病院で健康診断を受けることになりました。こればっかりは移民局職員に判断されるので仕方ない。

健康診断費用は全額自費なので、私は合計で約15,000円支払いました。アルメニアに数ヶ月間滞在していた私が必要だった検査は問診以外では以下。E-medical用に指定の証明写真屋で顔写真も撮影しました。

  • X線検査
    結核の有無を調べたのかも。
  • エコー検査
    「妊娠してないのに?」と思ったけど、お腹辺りをエコー撮影されました。内臓を見たのかな。
  • 血液検査
    HIVにかかっていないかどうかなどを検査されました。
  • 尿検査
    検査前日にホステルで中国人の友人達と赤ワインと中華料理のディナーを楽しんでいたので翌日の検査で赤ワインのアントシアンが出てしまい再検査になりました。アントシアン入りの赤ワインやトマトなどは尿検査前日に摂取しちゃダメだったらしい。

アルメニアは生活基準が高いとは言えない国なので、感染症や病気にかかる可能性も高いとカナダから判断されているのかもしれないですね。
ワクチン接種歴準備や健康診断だけでなくコロナワクチン接種証明書発行などでもアルメニアでは色々な病院に何度も行きましたが、どこに行っても日本のように設備や機器が万全に整っているとはあまり言えない環境でした。
室内の設備があまりにも簡素なので、病院というよりは「中小企業の小さなオフィス」という雰囲気。そのせいで一つの病院で全ての検査を終えることができなかったため、X線検査、エコー検査、尿・血液検査…と全て別々の場所で検査してもらいました。

正直に言うと、アルメニアにいたことが主な原因でワクチン接種完了証明書の準備や ツベルクリン反応テスト 、ビザ申請用の健康診断などに合計1ヶ月かかりました。

血液検査を受けたアルメニア・エレバン市内の研究所
階段を上った所が入口。

6-3-3. 学生ビザ申請から許可までにかかった期間

以下は、学生ビザ申請が許可されるまでにかかった期間のまとめです。

私の場合は健康診断に時間がかかったこともあって合計で約3週間くらいかかりましたが、日本から申請する人の多くはこの段階が不要なのでもっと短縮できると思います。
カナダ移民局指定のアルメニアの病院で健康診断を受けた後、その病院の医師が移民局にデータ(E-Medical)を送ってくれました。

申請した時にビザ処理状況を見ると「現在7月末に申請があったビザを処理中」とあったので、10月に申請した私はいつになるのやら…と思っていましたがすぐに発行されました。

月日内容
10/11学生ビザ+COOPビザ申請
10/12バイオメトリクス取得案内通知が来る
10/13ビザセンターでバイオメトリクス取得
10/16健康診断を受けるよう案内が来る(私の場合)
10/27健康診断結果を移民局に送ってもらう (私の場合)
10/29学生ビザ+COOPビザ発行が許可される

ただ、ビザの申請数や移民局の稼働状況、またコロナの状況によって発行日数は変動すると思うので、あくまでもこれは参考までに。
ビザ許可までに時間がかかることを考慮して、留学サイトでは渡航の3~4ヶ月前にはビザ申請するよう勧めているのを目にしますね。

学生ビザ発行許可書
この時発行された学生ビザ発行許可書
これと似たCOOPビザ発行許可書も一緒に送られてきました。

6-4. 残りの授業料納付と学費例(11月下旬)

私のカレッジでは留学生は12月初旬(授業開始1ヶ月前)までにセメスター1の授業料を全額支払わないと授業登録ができない仕組みでした。そのため、デポジットとして支払った金額を差し引いた残りの授業料総額を11月末にFlywireから再び送金しました。

その後に留学生担当オフィスにカレッジからの授業料受領レシートを送る必要がありましたが、これはカレッジや大学ごとに異なるかも。

ちなみに、私のカレッジの准看護師(Practical Nursing)プログラムの場合の2年間でかかる留学生用学費は、保険や施設維持費など全て含めて算出すると以下です(1CAD=90円として計算)。一括納付ではなく、各セメスターが始まる1ヶ月前までに次のセメスターの学費を支払う方式。
※セメスター:日本でいう「学期」。1つのセメスターは大体3~4ヶ月くらいの期間。

留学生の学費はカナダ人留学生よりも桁違いで高いのですが、医療系学部以外のプログラムなら留学生でも学費はいくらか低めです。また、カレッジならプログラムによっては8ヶ月コースや1年間コースもあるので、そういう風に期間が短いプログラムなら合計でかかる学費は100万~120万円くらいだと思います。

セメスター学費(CAD)学費(円)
※小数点以下は四捨五入
セメスター18623.56776,120
セメスター27695.71692,614
セメスター38372.43753,519
セメスター47695.71692,614
セメスター58628.59776,573
合計32387.412,914,867
Practical Nursing プログラムの学費例

准看護師プログラムの留学生用学費は合計で約300万円ですね。これがカナダ人学生なら、同じプログラムであっても2年間で約80万円しかかかりません。

現地で生活する場合は上記の学費に加えて毎月10万円ほどの生活費(家賃、食費など)も必要になってくるため、単純計算で2年間だと240万円かかることになります。
ただ、学生ビザでは週に20時間まで働けるので、余力がある人はバイトもできます。

もし途中で日本に帰国したい場合は往復航空券だけでも1回で少なくとも約10~16万円くらいはかかるため、その費用も追加で必要ですね。

6-5. 授業科目の登録(12月初旬)

私のカレッジでは授業登録可能期間が授業開始1ヶ月前の3日間だけに限定されていました。そのため、選択科目などは事前に講義内容を確認して自分の中で候補を選んでいました。人気講義だと一気に席が埋まるので争奪戦ですね。

ただ、授業登録するまでに万全を期していたものの、登録開始日になって「納付した授業料が不足している」という事実が判明しました。私は8月に発行されたLetter Of Acceptance(LOA)に記載されていた金額通りに納入していたのですが、11月にカレッジ側が授業料を上げていたために最新の金額を振り込めていなかったんです。
授業料は時勢に応じて変動するため、LOAが更新されるたびに授業料を確認しておくと安心かも。

私はこのせいで授業登録に出遅れて第1、第2希望の講義には申し込めず、余っていた講義に申し込むことになりました。

6-6. 教科書の購入(12月初旬~12月中旬)

授業登録後に待っているのは高額な教科書の購入です。コストが安い順に購入方法を挙げると以下だと思います。

  1. Facebookの学生グループで探す
  2. カナダのAmazonで古本を買う
  3. オンラインで電子書籍を買う
  4. 大学の売店で定価購入する

ここで特に役立つのが各カレッジの在学生が教科書を売買取引しているFacebookグループです。「自分のカレッジ名+book(textbook)」などで検索すると見つけられると思います。
そこでは「この教科書持ってる人連絡して~」「この教科書買いたい人いる?」という風に自由に取引されています。

私は看護学部なので教科書自体が高く、定価だと100CAD(約9,000円)や300CAD(約27,000円)するものもありました。それに加えて実習用の制服セットや看護師用血圧測定セット、聴診器なども購入する必要があったので、セメスター1では教材購入費に合計で約10万円かかる予定でした。

ただ、授業登録直後にFacebookグループに「この教科書探してます!」と投稿したおかげで多くの人からDMが来て、結果的に教材費を約5万円にまで抑えることができました。紙書籍よりは電子書籍(E-book)の方が安いので、電子書籍でも購入しました。また、実習用の制服なども在学生や卒業生から古着として購入しました。
やっぱり医療系学部は授業料も教材も高いですね。
Facebookを通じて購入した書籍は現地到着後に再度メッセージをやり取りして待ち合わせし、受け取りました。その時に看護師プログラムの在学生や卒業生から授業や実習について色々聞けたのも良かった。

学生との取引用送金には「PayPal」を使っていました。Paypalアカウントのクレジットカード認証には認証コード入力が必要で、カード会社によっては明細書でのコード確認に1~2ヶ月かかるので早めにアカウントを作っておくと便利かも。

また、カナダのAmazonでも同時に調べており、定価70CADの本が9CADで中古販売されていた時はAmazonで購入して入国後に滞在予定だったトロントのホステルを宛先に設定し、そこで受け取りました。

オンラインでの電子書籍購入については例えば「Vital Source」というサイトで分野ごとに教科書を見つけることができます。購入以外の方法では中には1年間だけのレンタルもできたりと柔軟。
コロナ禍でリモート講義になった際、現地に渡航できない留学生が特に困るのが教科書購入なんじゃないかなと思います。その点、電子書籍は便利ですね。

6-7. 家探し(11月下旬~12月下旬)

教科書購入と並行して進めていたのは家探しです。家賃を抑えるために予算は毎月400CAD~550CAD(約36,000~49,000円)と考え、シェアハウスを探していました。私が使ったのは「kijiji」「Facebookグループ」「Places4Students」の3つです。

kijiji」では安い部屋を多く見つけたので20件くらいDMを送ったのですが梨のつぶてで、使うのをやめました。「Facebookグループ」は自分のキャンパスがある地域の物件交換グループや、留学生同士のグループに参加して連絡していました。例えばToront市内の物件を探したいなら「Toront house room」のようにグループ検索すれば簡単に見つかると思います。

Places4Students」はカナダ全土のカレッジや大学のキャンパスごとに家や部屋が投稿されており、キャンパスに近い場所を見つけやすいです。最終的にこのサイト経由で連絡がついたオーナー夫妻と電話で何度か話し、カナダ到着後に内見して契約しました。カナダ人学生4人との共同生活です。
契約の際、日本と違って保証人など不要なのは便利ですね。その際、在留届提出やSINカード(カナダの社会システム管理番号)の発行にカナダの住所を証明できる書類が必要だったので紙での契約書も用意してもらいました。

家タイプには一軒家を複数人で共有するタイプや、半地下の部屋(basement)、オーナーの家の2階…と色々あります。カナダの家賃は高いことで有名なので日本円だと少なくとも約5万円/月くらいかかるのが相場かも。
私のカレッジにはインド人留学生が多いためか、借主募集投稿に「インド人希望」とか「グジャラート州出身者優先」のような条件もよく見かけました。

シェアハウスを借りる際は「最低何ヶ月契約する必要があるのか」「光熱費やネットも家賃に含まれているのか」などを確認すると安心だと思います。

7. 電子ビザeTa、ArriveCANの登録

日本のパスポートでカナダに空路入国する際にビザは不要なものの、「電子ビザeTa」の申請は必要です。これは移民局公式サイトの「Electronic Travel Authorization (eTA): How to apply」ページからオンラインですぐに申請終了するので、学生ビザ発行が許可されて渡航タイミングが確定した後にでも申請すればOK。申請時に7CAD支払わなくてはいけないのでクレジットカードが必要です。また、eTaの情報はパスポートに紐づけられており、5年間有効だそうです。

私は渡航直前までこの電子ビザ申請の存在を忘れていたので渡航の3日前に慌てて申し込みました。ジョージアの空港でチェックインした際、電子ビザeTaの承認連絡メール(”Status :  eTA approved“と記載がある)を見せるよう言われたので、日本から渡航する際もチェックインカウンターで確認されるのかも。

万が一ある乗客が到着国で入国拒否になった場合、その乗客を乗せてきた航空会社が乗客を出発国に戻す必要があるとも聞いたことがあるので、航空会社がチェックインカウンターでeTaの確認をするのはその可能性を無くしたいからなのかもしれません。

例えばANAの公式サイトにも「カナダへの渡航に必要な電子渡航認証「eTA」申請について」ページがあります。

「ArriveCAN」はカナダに入国する外国人が登録必須のフォームです。このフォームを通じて、カナダに到着する72時間以内に渡航者の情報をカナダ移民局に送信します(72時間よりも前だとフォーム送信できない)。
コロナ禍の現在はワクチン接種完了済かどうかや入国後の隔離先についても記載しました。移民局曰く、この情報を入国前に送信していないと入国拒否される恐れもあるそうです。

詳しくは移民局公式サイトの「Use ArriveCAN to enter Canada」ページへ。スマホアプリもあるので事前にダウンロードしておくとそこから登録もできます。

Download this app

google play
apple store

登録が完了すると、スマホアプリ上には移民局職員に読み取ってもらうためのバーコードが表示されます。ただ、私の場合はジョージアでもカナダでも空港でそのバーコードを見せる機会はついぞありませんでした。

8. カナダに入国した後の手続き

トロント・ピアソン国際空港(YYZ)の到着ロビー

私のカレッジは1/6が冬学期開始日だったので、その2週間前のクリスマス目前にカナダに入国しました。あまりにも早く着きすぎるとホステル宿泊費が嵩むのでそれを避けたかったんです。クリスマスから年末の航空券は高くなることを想定し、10月にはジョージア発の航空券を購入していました。
余談ですが日本→カナダの航空券が一番安い時期は2月で、反対に一番高い時期は7~8月らしいです。やっぱり厳寒時期は観光客も少ないのかも。

今回、私は渡航までの12月いっぱいをコーカサスのジョージアで過ごしていたこともあり、コロナ禍での入国が面倒な日本には寄らずにバックパック+リュックだけでそのままカナダに入国しました。必要なものは全部これに入っているので問題ないですね。

また、冬のカナダの気温は連日氷点下と事前に調べていたので、氷点下耐性のある防寒アウターと、踝まで隠れる防水保温靴を身に着けていきました。トロントに到着した日は夕方ですら風が冷たく気温も-2℃と低かったためこの判断は正解でした。

カナダに入国した時の私の全荷物
バックパックはトルコで買ったメンズ用80Lサイズです。

8-1. 入国審査+学生ビザ発行(クリスマス直前)

「カナダに着いたぜ!」という段階で最後に待っているのがカナダの空港での入国審査です。この時に最終的に公式の学生ビザを発行してもらえます。私は留学経験が無いので初めての体験だったのですが、トロント・ピアソン国際空港での入国審査の場所の雰囲気はかなり殺伐としていました。

2021年12月末時点の流れは以下。

1. 空港到着後、パスポートを電子的に読み取って顔認証された後にPassport controlに向かう。

ここまでは一般的な海外旅行と同じです。通常はここでパスポートに入国スタンプを押してもらいます。ただ、学生ビザ入国の場合はスタンプを押されませんでした。代わりに訊ねられたのは「空路の出発地」です。

私はコーカサスのジョージアからドーハ経由でトロントに着いたので「ジョージア」と答えるとパスポートに緑色のシールを貼られました。後で分かったのですが、このシールの色によって「カナダ入国後に自己隔離が必要かどうか」を判断されるようです。ピンク色のシールを貼られている人もいました。
Omicron株の流行を受けて、一部の国からの到着者を分けているのかもしれません。

パスポートに貼られた識別シール

2. 留学生専用の入国審査エリアへ

Passport controlを通り抜けた後、「初年度留学生はここ~」という呼びかけを受けて列に並び、他の留学生と共にぞろぞろと専用ブースまで向かいました。

専用ブースは銀行の窓口と待合スペースのような場所で、四方を壁に囲まれており外からは見えません。東アジア系、東南アジア系、インド系の留学生だらけで、特にインド系の留学生が多かったです。

エリアに入る前に移民局職員に学生ビザ発行用書類(バーコードが付いている書類)を渡した後は、名前を呼ばれるまでひたすら待っていました。私よりも後から来た留学生達の方が先に名前を呼ばれたりしていたので、自分の順番がいつ来るのかは不明…

待っている間にに準備しておくよう掲げられていたのは以下の書類です。

  • ”Passport”or “Declaration”
  • Letter of acceptance(LOA)
  • Tuition payment proof
  • Bank statement
  • Language test result

私は入国審査に備えて色々な書類を印刷して用意していたものの、最終的に移民局職員に見せたのは「パスポート」「Letter Of Acceptance」「カレッジからの授業料受領レシートPDF(スマホから)」だけです。

「Bank statement」と目にした時は「やば、最新の銀行の残高証明書用意してないわ」と焦ったものの、「授業料を振込完了しています」と証明できれば良かったようです。もしくは、「日本人なので経済的に余裕があるはず(違法就労目的ではない)」と思われたのかな。

「Language test result」についてはスマホ内にPDFすら用意していなかったので「既にカレッジにIELTSスコアを提出していて、Overallは6.5」と説明してOKしてもらえました。

ビザ発行エリアには移民局職員が5~6人いたのですが全員男性(白人と中国系)でした。
口調や雰囲気は厳しく、名前を呼ばれても来ない学生には「I called the name! Stand up!」と大声で言っている人も目にしたのでその時は「こわっ」と思ったよ。

大体フルネームで呼ばれていたのに私の担当の職員は私の名前が読みにくかったようで名字だけで呼んできました。確信が持てずそのまま座っていたら職員男性が私を凝視しながら再び呼んできたのでそこでようやく「おお、私か」と向かいました。

必要書類以外で質問されたのは「名前どう読むの?」「このカレッジで何を学ぶの?」「将来どこで働く予定?」でした。口調も態度も少し厳しかった男性でしたが、留学目的を「看護学を学ぶため」と答えると「あっ、そうなん」と意外そうに驚かれ、「トロントで働くよ」と答えた際も「えっ、トロント?」とまたもや拍子抜けされました。

留学生の多くはインドや中国出身だそうなので、ビジネスやIT分野などを学んだ後すぐに母国に帰る人が多いのかもしれません。言ってしまえばそういう留学生はカナダの教育を良いとこどりして将来母国に帰ってしまうわけなので、毎日毎日留学生を相手にしているカナダ人職員側からしたら多少は苛立ちや不満が生じてしまうのも無理はなさそう。単なる憶測に過ぎないけど。

「All perfect」という言葉と共にパスポートにカナダ入国スタンプを押された後、カナダのランドマークが記載された学生ビザとCOOPビザ書類を受け取って晴れて正式な「カナダ留学生」になれました。その後は荷物を受け取って空港内の駅から滞在先のホステルまで電車で向かいました。

下図は数年前の古い例ですが公式の学生ビザはこんな感じで透かし刷りが入っています。

カナダの旧式学生ビザ
画像引用元:McGill University

びっくりしたのは、この時受け取った学生ビザの条件に「エスコートなどの性風俗店で働いてはいけない」と記載されていたことですね。そういう店で働く留学生が過去に多かったのかな。

8-2. カナダ入国時の無犯罪証明書について(特別な場合)

「カナダ入国前の過去1年間のうち半年以上を母国以外で過ごしていた場合は母国での無犯罪証明書が必要」という条件もあったので、今年の合計10ヶ月間を海外で過ごしてきた私はそれに該当していました。

ただ、海外から無犯罪証明書を請求するには滞在国の日本国大使館に出向いて指紋採取をする必要がある上に、発効までに約3ヶ月間かかります。そのため、私の場合は12月にアルメニアやジョージアの日本国大使館に問い合わせた際に「入国までに証明書の発行が間に合わない」と判明しました。

とは言うものの、移民局の公式サイトの「Police certificates for immigration and citizenship」ページの「If you can’t get a police certificate from your country or territory」項目には「何らかの理由で無犯罪証明書を発行出来ない場合は発行するために努力したことが分かる書類と、その旨を手紙にしておけばOK」ともあったので、大使館に連絡したことなども含めてその理由をA41枚にまとめて、入国審査時に提示できるように印刷しておきました。

ただ、実際には入国審査でも学生ビザ発行時でも無犯罪証明書を求められませんでした。入国審査官もいちいち「何月何日に日本を出てこの国にどれだけ滞在して…」とパスポートのスタンプだけで判断するのは手間がかかるわな。
でも、これは私の場合なので「別に用意しなくてもいい」とは断言できません。

9. コロナ禍のカナダ入国における自己隔離

コロナ禍の留学は「入国後の自己隔離の要不要」が金銭的に大きく影響すると思うので、以下は私の場合。結論から言うと私はワクチン2回接種済だったこともあって自己隔離が不要でした。

ただ、渡航前にどれだけ調べてもカナダ移民局の公式サイトやAir Canada公式サイト、カレッジからの連絡全てにおいて隔離期間日数や隔離条件などの情報が錯綜しており、「ワクチン2回接種済なら隔離不要」という移民局の入国条件ですら確信が持てない状況でした。
最終的な隔離の要不要は空港の入国審査官が決めるため、どれだけ問い合わせてもカレッジからも「留学生は自己隔離が必須。ただし、隔離が免除された人を除く」という曖昧な情報しか来ませんでした。

そのため、私は「隔離が必要な場合」と「隔離が不要な場合」の2通りに備えていました。
前者はカレッジが学生用に提供していた隔離宿舎を(995CAD)、後者はBooking.comで安いドミトリーを(300CAD)それぞれ2週間分予約しておきました。
幸い隔離が不要と判断されたのでカレッジに返金申請したものの、入国後のキャンセルだったために手数料も高く、最終的に返金されたのは795CADです。

台湾ワーホリのために自己隔離ホテルを予約した際も思いましたが、どうしてもコロナ禍での入国は出費や手間が嵩む場合が多いですね。今年1年近くをフラフラしていた旧ソ連圏諸国やトルコに入国していた際は「PCR検査の陰性証明・ワクチン証明書だけでOK」と比較的緩かったけど。

台湾ワーホリ用に自己隔離ホテルを予約した時の記事↓

10. おまけ:入国後のちょっとしたことメモ

トロント市街地では縦横無尽にトラムが走っている

現在、Omicron株のせいでクリスマスから年末にかけて多くのフライトが欠航になっているにも関わらず無事にカナダに入国できたのは幸いでした。ドーハ国際空港で乗り継ぎ便を待っていた時もフライト案内板上で「cancelled」という表示を多く目にしたので、渡航直前になって欠航連絡を受けた人は予定も狂う上に追加で費用もかかって大変だろうなと思いました。
特に12月末は世界中で人々が大移動する時期なので、影響も甚大でしょうね。

2021年12月末時点のトロントはというと、屋内レストランやショッピングモール、フードコートなどに入るためにはワクチン接種済完了証明書とID(パスポートなど)の提示を求められる場合が多かったです。外でもマスクをして歩いている人をよく目にしました。
ただ、それらを除けば特に変わらないような日々です。

10-1. 入国後直後の滞在先

私はトロントピアソン国際空港に到着した後は元日までの1週間以上をトロント市街地のホステルで過ごしました。その時に感じたことのメモ。

空港はトロント市街地から30kmくらい離れているので、市街地に行くには電車かバスに乗る必要があります。その際、成田空港のスカイライナーのような電車(「Go Transit」)が空港から市街地まで走っているため、その沿線駅付近に一時滞在先を予約すると便利かも。到着直後は長旅で疲れてるだろうし。

ちなみに「Union駅」が市街地中心部の駅です(下図)。空港内の駅からUnion駅までの運賃は13CADくらいで、所要時間は約25分。

Union駅はトロント市街地中心部であるだけでなく近くにトロント最大のチャイナタウンがあり、小籠包や中華麺のような中華料理屋に加えて中国系の商店やスーパーマーケットも豊富だったので日々の食事に困ることはありませんでした。スーパーでは味噌やラーメンなどの日本食も買えます(高いけど)。他にはベトナム料理やインド料理などもあるよ。
カナダ人経営の店が大体閉まってしまうクリスマスでもチャイナタウンの店舗は開いていたので助かりました。
以下がトロントのチャイナタウンの一帯。

入国後にシェアハウスなどを探すための一時滞在先としてホステルに滞在する人にとっては、外食を比較的安く抑えられるチャイナタウン付近はおすすめかも。

10-2. 日常ツール

  • コンセント
    カナダのコンセントは日本のタイプ(Aタイプ)がそのまま使えるので110~120Vの電圧に対応している家電やUSB充電器なら変圧器もアダプターも不要です。
  • 文具
    これは私の後悔ですが、シャーペンは日本で買っておけばよかったと思いました。カナダではシャーペンを「Mechanical pencil」と呼ぶものの一般的ではないのか、売られている場所をあまり目にしません。カナダのAmazonやドラッグストアで買おうとすると2本のシャーペンセットで4~6CAD(約360~540円)、アルファゲルシャーペンは12CAD(約1,000円)、シャー芯は8CAD(約800円)くらいしました。
    日本製の物は基本的に高め。
  • 衣料
    トロント市街地のショッピングモールには「H&M」や「ユニクロ」のようなファストファッション店が多く入っているので現地で買うこともできそうです。「無印良品」もありました。あと、「Walmart」のような何でも売ってる大型スーパーだと衣料品や日常雑貨もかなり安めです。

11. 終わりに

私は今回カレッジ出願から学生ビザ申請、入国に至るまで全て一人で進めてきたので時折不安になったりしたのですが、不明点や疑問点はその都度日本語でも英語でも散々調べまくっていたりカレッジに問い合わせていたりしたので特に問題ありませんでした。学生ビザについてもカナダ移民局公式サイトに「これでもか」というくらい詳細に分かりやすく記載されているので困ったらそれを読んでいました。

また、私のカレッジはFacebookで色々な重大告知を行っており、コロナのせいで1月末までオンライン講義になった際もメールでは連絡が来ず、Facebook投稿で知りました。今までFacebookなど使っていなかった私ですが、カレッジからの情報や教科書購入、家探しにおいてFacebookは大いに役立ったのでアカウントを持っておいてよかったと思いました。

最後に、このまとめはあくまでも「私の場合」なので、自分一人で手続きするのが不安な場合は留学エージェントに依頼した方が確実だと思います。

この記事が誰かの参考になれば幸い。

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