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独学でIELTS Overall 6.5をとるまでに行った対策と費用まとめ

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キーボードとコーヒー

昨年秋に留学を決めてIELTS受験をしてきて、4回目にしてようやく出願要件を満たしたスコアをとることができました。また、その時幸いなことにOverallも6.5に達せたので、IELTSに効果的と感じた対策やIELTSにかけた費用の合計をちょっとまとめてみます。

私はIELTS専門スクールに通ったりせずに全部独学してきたため、なるべくお金をかけずに対策したい人の参考になれば。
※4回も受験したとは言え、目標スコアに達するまでずっとIELTS対策していたわけではなく、むしろちょろちょろと気ままに続けていただけなので「何ヶ月でOverall 6.5獲得可能」という目安にはならないと思います。

この記事の概要

これまで受けたIELTSの結果まとめ

昨年から合計4回受けた結果の一覧です。1番最初に受けた時の語学力は「2年前に受けたTOEICが760点」という状態でした。

最終的にOverall 6.5に到達したのは、得点源であるReading以外でもListeningやSpeakingでそれなりにスコアを出せたからだと思います。

受験年月ListeningReadingWritingSpeakingOverall
2020/106.06.55.55.56.0
2020/125.56.56.06.06.0
2021/066.07.06.55.06.0
2021/077.07.06.06.56.5
全4回の結果一覧

私は昨年まではオーストラリア留学を考えていました。ただ、コロナで現地に渡航できないことに加えて、オーストラリアの学費の高さや年々厳しくなる永住権申請条件、アジア系留学生や移民への排他的な態度などを知って考え直し、2021年春にカナダ留学に変更したんです。

留学する国を変更したものの希望するカレッジの出願要件スコアは「IELTSの全科目において6.0以上」という条件のままだったので、オーストラリア留学を考えていた頃と同じようにそのスコアを目指していました。

これまでIELTSのためにかけた費用まとめ

そして、次は1番重要な費用についてです。

今までに一体どれくらいIELTSに費やしたのかを以下に大まかにまとめました。
※ただし、IELTS受験前から使っていた旺文社の「英検準1級/1級 文で覚える単熟語」単語帳は含めておらず外貨の場合は当時のレートで円換算しています。

項目金額(円)(99円以下は四捨五入)
・IELTS受験費用
→日本(ぺーパー方式)25,380円
→日本(コンピュータ方式)26,400円
→セルビア(コンピュータ方式)26,000RSD(29,700円)
→※セルビア(再採点)10,000RSD(11,500円)
→アルメニア(コンピュータ方式)97,000AMD(22,100円)
〈小計:115,000円〉
・書籍
→IELTS 14公式問題集2,500円
→IELTS Target Band 73,000円
・オンライン購入
→IELTS-Blog.comの模擬問題30.06USD(3,100円)
→IELTS-LizのWriting動画+E-Book42.00GBP(6,800円)
〈合計:130,500円〉

合計13万円もIELTSに費やしていたんですね(そのうちの88%は受験費用)。よく考えると、これは東京の国分寺市に住んでいた時の家賃4ヶ月分に相当する額です。

でも、この13万円のおかげで私はカナダのカレッジに入学できる上にその後に永住権を取得して現地で就職や大学進学もできるようになる予定なので、人生を変えるための投資と思えばそこまで高くないかもしれません。
とは言え、これは私が収入のある社会人だったので良かったものの、学生が留学のために何回もIELTS受験するのは相当な痛手なんじゃないかな、とも思います。

IELTS Overall 6.5をとるまでに行った各科目の対策

以下は私がしてきた対策についてです。ただ、私自身は英語の勉強のプロでもなんでもなく、あくまでもこの対策は「私の場合」です。

個人的に「IELTS-Liz」というサイトを信頼していたので、ほとんどこのサイトを中心に対策を進めてきました。このサイトは長年IELTSを教えてきたLiz先生が個人で作成したサイトで、300ページ以上にわたる膨大な記事を通してIELTSのコツを理解したり無料の問題やサンプル回答を閲覧することができます。
色々なサイトを併用した場合、例えばWritingでは解答文章の書き方の流れがサイトごとに異なっていたりして混乱するので、私は早い段階で一つのサイトに絞りました。

1.Listeningの対策

IELTS受験の3回目までは試験直前の数日前頃から「IELTS公式問題集14」の4つのListening音声を1.25倍速で聞く練習をしていました。
BGMのように聞き流すのではなく、頭の中でシャドーイングしていくような感じです。覚えるくらい何度も何度も聞いたことで、最終的にはスクリプトを読まなくても一つ一つの音を耳で拾えるようになっていきました。
※口に出すシャドーイングは口が追いつけなくて音声をどんどん聞き逃していたので、IELTSの音声の時はひたすら集中して聞くことだけに徹していました。これが良いのかどうかは分かりません。

4回目の受験前は初めてYoutubeのListening問題をやってみました。
YoutubeにはIELTSのListening問題形式に沿った動画を配信しているチャンネルがいくつもあるので、気が向いた時に1日1回聞いては解答形式に慣れる練習をしていました。
例えば以下のチャンネルです。
The IELTS Listening Test
Crack IELTS with Rob

また、地図の中の位置選択問題や連続した数字の書き取りに苦手意識があったので「IELTS-Liz」サイト内の以下のページで練習したりしました。
このページには数字以外にも住所や都市名、人名の聞き取り練習もあるので便利です。
IELTS Listening Tips, Lessons and Videos

2.Readingの対策

Readingは初めてIELTSを受験する前に「IELTS公式問題集14」の4回分を解いた時に回を追うごとに5.5→6.0→6.5→7.0とスコアが上がっていっただけでなく、最初から本番でスコア6.5が取れていたこともあり全4回のIELTS受験を通してほとんど全く対策をしていない科目です。

ただ、「TRUE/FALSE/NOT GIVEN」問題はIELTS独特なので、「IELTS-Liz」サイト内の以下のページを読んだりサンプル問題で練習したりしました。
IELTS Reading True False Not Given: Essential Tips

時間配分はPart1、Part2、Part3それぞれ15分、20分、25分以内で解くことを目安にしていたものの、どのPartも大体10~15分で解いているので余った時間には見直しをしています。

また、これはIELTSのためというよりは単に「自分が読んでて楽しいから」という理由でスマホアプリで日常的に英語のニュースを読んでいます。
オーストラリア留学を考えていた時はオーストラリアのニュースを配信している「ABCニュース」で、カナダ留学に切り替えて以降は世界中のニュースを知るために「BBCニュース」でほぼ毎日何かしらの記事に触れています。
一時期は「New York Times」も読んでいたのですが、有料記事が多いのでやめました。
英語の長文を読み慣れているとIELTSのReading文章もすらすら読める気がします。

Reading対策でよく耳にする方法の「洋書を読み込む」や「文法書で勉強する」ということはしていないです。

単語帳はIELTS専門のものではなく、IELTS受験前から通勤時に覚えていた旺文社の「英検準1級/1級 文で覚える単熟語」だけを使っていました。
準1級のものを覚えるだけでも日常で目にする英語ニュース、英語の記事で理解できる語彙は格段に増えたことを実感できました。
IELTSは大学の講義を想定した文学や心理学、科学や天文、美術や教育のような分野からの出題があるので専門英語もちょこちょこ出てきますが、大体いつも文脈から想像して読んでいます。

IELTS AcademicのReadingスコア一覧
画像引用元:IELTS score | How to calculate? for Academic & General IELTS

上図のReadingの各スコアを見ると、今回7.0だった私は30-32/40問(約75%)正解していることになります。あと4~5問正答数を増やして正答率85~88%くらいになればスコアも7.5~8.0に伸びるので次の目標はその段階です。

3.Writingの対策

Writingは個人的に対策に最も時間をかけた科目です。

初めて受けたIELTSのWritingではスコア5.5しか取れなかったので「そもそも”Essay”というものから理解した方がいいのでは」と思い、1回目の受験の後「Coursera」のAcademic Essay講座を受講しました。
この講座では大学生/院生向けに講義や課題のエッセー文章の書き方を解説しており、エッセーに馴染みのない日本人の私には「ははあ~そういう感じで書かないといけないのか」と目から鱗でした。
その時のことを書いた記事はこちら。

Courseraのその講座でエッセーの書き方を学んだ後に受けた2回目のIELTSではWritingが6.0に伸びました。Academicな書き方に必要な構造、文章展開をするだけでスコアが0.5も変わったので、あの講座は私にとって有益だったと思います。

3回目の受験前には「IELTS-Liz」のWriting講座動画をオンラインで購入しました。
Writing対策で最も効果的だったのはこの講座動画です。IELTSのEssayでは「Opinion」「Discussion」「Advantage/Disadvantage」といったパターンのうちの一つに沿って出題されるので、それぞれのパターンで”どういうことをどのように書くことが求められているのか”が動画では詳しく解説されています(動画はどれも1時間以上の長さ)。
また、各パターンにおけるモデルエッセーPDFも付属しています。
※Writing講座動画と共にE-Bookも購入したものの、まだ使っていないです。

動画で学んだ後はLiz先生作成のBand 9のモデルエッセーを何度もPC上で書き写し、文章の使い方や展開を覚えこみました。
というのも、一般的な日本人が作成する英文とネイティブが作成する英文は文章展開の仕方や語句の使い回しが決定的に異なるからです。大学受験までなら「ザ・日本人文章」でも良かったと思うのですが、IELTSは英語圏の留学や移住の英語力を判断する試験のため、WritingやSpeakingはネイティブの使い方に近ければ近いほど良いように感じます。

ただ、インプットが何もない状態から英文を書こうとしても受験英語しか勉強したことのない私が書けるのは「ザ・日本人文章」だけです。そのため、まずは徹底的にLiz先生の英文を「理想的な正しい形」として頭に入れた後、今度は自分でその英文を再現してみて、自分が英文作成する時の過程を「ネイティブが書く英文の形」に近付けていきました。

例えば同じ構文で文章を作成しようとする場合でも、私は今まで “However, it is difficult to ~” という書き方しか知らなかったのですが、ネイティブならこういう時 “It is, however, difficult to~” のように書くんだな、という具合に学ぶことができました。
そのため、「お手本の英文をひたすら書き写して覚える」という作業は私の英文作成力の向上にかなり役立ちました。

正直に言うと、私はWriting対策のほとんど全ての時間をこの作業に充てていたので自分自身でゼロから英文を作成する練習はほぼしていません(ましてや時間など計ったことがない)。
Task 1/Task 2の両方でLiz先生のモデル答案をひたすら書き写していました。
ただ、Task 1だけはもっと数をこなしたかったので「Target Band 7」の中のモデル答案の書き写しも行っていました。

モデルエッセー/答案を書き写すことで、エッセーだけでなくTask 1のグラフ問題の “~, before falling to 5%” といった書き方も「こういう風に書けばいいのか」と理解できるようになっていきました。
正しい形を覚えた後はそれらを組み合わせるだけで多少は「ザ・日本人文章」ではない英文を書くことができます。
そのおかげで、3回目のIELTSのWritingではスコア6.5を取れたのだと思います。

ただ、WritingのTask 2では文章が論理的かどうかに加えて「意見の展開のためにどんな発想をしたのか」も採点時にチェックされるそうなので、次の目標であるスコア7.0を取るには展開する意見に十分に説得力を持たせる必要があるんだろうな、と考えています。
4回目でWritingのスコアが6.0に下がったのはPart2のエッセーで私が展開した3つの意見が弱かったのも理由の一つなのかもしれない。

4.Speakingの対策

実はまともに対策したのは4回目だけです。それまでは色々なサイトで質問の雰囲気だけ掴んでぶっつけ本番でした。
ただ、3回目の受験で5.0というスコアを提示されて意気消沈したので今回の4回目の受験前には初めて対策らしい対策をしました。

有効だったのは、過去に出題された問題を事前に確認し、それに沿って自分なりの回答を考えておくことでした。
その時に使ったのは「Target Band 7」を書いた作者のサイト「IELTS-Blog」です。このサイトのメルマガを購読すると、世界各地のIELTS受験者から提供された実際の出題内容が毎週のように配信されます。

IELTSのSpeaking問題は1年間のうちの出題期間が決まっており、その期間終了後は新たな問題が作成されるそうです。
そのため、私が受験する7月は「5月に問題作成→6~7月はその問題を出題」という期間に相当したので、「IELTS-Blog」のメルマガで配信された6月開催以降のAcademic形式のSpeaking問題のPart1/Part2/Part3の全てを抽出しました。
出題パターンは50形式あるそうなので、厳密に言うとメルマガだけでは全てをカバーすることはできません。ただ、本番のSpeakingテストで聞かれる可能性の高い問題のいくつかを前もって把握していれば気持ちの面で準備することはできます。

Part1の問題全てに自分の回答を作成した後、自分の回答がIELTSの受け答えに適切かどうか見ていきました。
よくよく見てみると「これ、質問に答えてなくない?」「この要素無駄じゃない?」という文章をいくつも見つけたため、実は今まで自分がIELTS側が求める答え方をしていなかったことに気付きました。というのも、質問に答えていない回答の場合は減点されるからです。

Speakingテストで高スコアを取るにはまずPart1である程度の英語力を見せる必要があると聞いたので、流暢さや発音にも気を付けながら自分の回答を何度も練習しました。また、自分の意見を言う際は「なぜそうなる/思うのか」という理由を説明する必要があるため、「このように答えたら試験官に”その理由”を求められるだろうな」と予想して、意見に続く理由もいくつか考えていました。

Part2、Part3の問題は「自分だったらこういうキーワードで答えるかなあ」程度のぼんやりとしたイメージをしただけです。ただ、Part1で自分の回答を作成する際に使った構文や言い回しは単語を入れ替えて別の文章で使うこともできるので、ちまちまと練習したPart1が本番のPart2、Part3でも役立ったと思います。
巷でよく聞く「IELTSのSpeakingでは自分の回答を使い回す」はこういう使い方だったのか…

本番のテストでは事前に練習しておいた受け答えを使い回しつつ、新たに訊ねられた問題にもその場で対応して答えていました。この時に思ったのは、文章タイプのインプットが多いほど咄嗟に口から出る範囲も広がるんだなということです。

例えば、仮定法の文章を一つ覚えておくだけでも即座にその単語を置換して別の仮定法表現にできます。
そのため、普段から色々なフレーズを英語のまま覚えておくことが重要なのかもと思いました。和訳して覚えていると会話スピードに追い付けないからです。

他には、「Plus One Point」の「IELTS高得点保有者が教えるスピーキング対策」という記事がなかなか参考になりました。この記事では採点基準や練習方法、ちょっとした不安などについて解説されています。

最後に、私は1回だけお試しで受けたオンライン英会話を残念ながら有効活用できなかったので対策としては挙げません。

5.IELTSの模擬問題

公式問題集は高いので、いつもIELTS受験直前には「IELTS-Blog」でオンライン購入した模擬問題を解いていました。この模擬問題は15回分×2セットあり、昨年11月のブラックフライデーで安くなっていた時に1セットだけ購入していたものです。
Listening用のMP3音声は多少は濁っているものの、本番と同じように解く練習ができます。
→オンライン購入ページはこちら(ページ下部に購入ボタンがあります)

終わりに

私はIELTS受験のために「スクールに通おう」と思ったことがなかったので、今回初めてIELTS対策スクールの費用を調べてあまりの高さに驚愕しました。IELTSのために30万円や60万円という金額を払っている人もいるんですね。
それに比べると家賃4ヶ月分程度の出費で済んだ私は安上がりだったのかもしれない。

ただ、今回カレッジ出願に必要なスコアをなんとか取得できたとは言え、”全科目でスコア6.0以上必須”という条件は「それだけあれば大丈夫」という意味ではなく、むしろ「少なくともそれくらいの英語力が無いとカレッジの講義についていけないよ」という意味だと思っています。
そのため、私は単に最低限のレベルをギリギリでクリアしたに過ぎないんですな。

私の場合、カレッジ卒業後にその専門分野で就職するには少なくとも全科目においてスコア7.0(Listeningは7.5以上)は必要です。頑張る必要があるのはWritingとSpeakingですね。

中高生の時は受験勉強や模試だらけの日々にうんざりしていましたが、社会人になってこうやって改めて勉強する際、1番役に立つのはあの頃に身に着けた勉強法ということに気付きました。特に、Writingで使った「正しい形をまず覚える(まずは何も考えずに解法や式を写して解き方の流れを覚える)」は大学受験時に理転するために数ⅢCと化学Ⅰ/Ⅱを独学した時の勉強法です。
知らないうちに当時の努力が糧になっていたんですね。そう思うと、10年くらい前の自分にヨシヨシしてあげたくなっちゃう。

参考までに、英語に関して私が大学受験時に使っていた参考書は「英文読解の透視図」です。この参考書を高2~高3にかけて覚えるくらい繰り返したことで英語に自信がつきました。あの頃は難しすぎてヒーヒー言いながら読んでいたのに、今改めて読み返すと簡単すぎるほどだったのでこの10年間で割と英語力が成長していたんですね。
この参考書は高校生向けなのでIELTSのReadingに効果があるかは不明ですが、個人的には難文読解用構文の知識はIELTSのAcademicな文章を読む時にも役立つのではと思います。

カナダに留学しても私が最終的に目指す資格取得までに少なくとも7年はかかる予定なので、今後7年間はまた勉強・勉強です。
でも恐らく、今の自分よりもはるかに幼かった頃の自分が一生懸命頑張っていた時の経験も色々な所で手助けしてくれることになるんじゃないかなと思います。

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