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Go_Aのライブのためだけにウクライナに行った時のこと

9月下旬に4泊5日でウクライナのキエフに行ってきました。全ては大好きなウクライナバンド「Go_A」のライブのため…

その時のことを、空路でのウクライナ入国やコロナの対応、ウクライナの代表的なお菓子「ROSHEN」の店舗に行った時のことなども含めてつらつらと書いていきます。この記事は「~のために便利な方法!」という分かりやすい記事よりは滞在中にその都度私が思ったことを書いている記事に近いので文字数も多く、時間のある人向けかも。

ウクライナに行った時の記事一覧

  1. 入国編:アルメニアから飛行機でウクライナへ+キエフのメトロなど(この記事)
  2. コロナ対策編:ウクライナ政府主導のコロナアプリ「Vdoma」のこと(別ページへ
  3. お菓子編:ウクライナの「ROSHEN」店舗を訪れた時のこと(別ページへ
  4. ライブ編:ウクライナバンド「Go_A」のライブの感想(別ページへ

この記事の概要

アルメニアから飛行機でウクライナへ

私はこの3ヶ月間をずっとアルメニアで過ごしています。ある時ふと「Go_A」のことを思い出して調べた際、なんとその1週間後にキエフでライブが開催されると知りました。それですぐさま航空券と宿泊施設の予約をして、その翌週にはひゅひゅっとキエフに飛んで行ったんです。

アルメニアの首都エレバンからウクライナの首都キエフまでは約3時間のフライトで、航空券代は片道約8,000~10,000円です。日本でいうと羽田→那覇空港までのフライト時間と同じくらいなので近いですよね。

2021/09時点でのウクライナへの空路入国条件

ウクライナ政府はウクライナへ入国する人向けに「Visit Ukuraine」というサイトを準備しており、コロナ禍での入国条件や隔離条件などは全てそのサイトで確認することができます。そのサイト曰く、2021/09時点での入国条件は以下でした。

  • コロナワクチン接種者は隔離不要
  • コロナワクチン未接種者は既定のアプリをインストール後10日間自己隔離が必要
  • ウクライナ政府公認の健康保険(コロナ治療もカバー)加入必須
    私は世界各国対応&コロナ治療も含まれたアメリカ製旅行保険(「Insubuy」というサイトで好きな保険に加入可能)に加入しているものの、ウクライナ政府公認ではないので今回別途加入しました。
    ウクライナ政府公認の健康保険は「Visit Ukraine」サイトから購入できます。4日間で5ユーロくらいだったかな。
    登録メールアドレスに届く加入証明PDFを空港チェックインで見せる必要があります。
  • 滞在期間の十分な資金証明
    これはクレジットカードでもOKらしく、入国時には何もチェックされませんでした。

私自身はこの時アルメニアでアストラゼネカ製ワクチンを2回接種完了していたものの、ウクライナ入国時は2回目の接種日から13日しか経っていなかったので「ワクチン未接種者/接種未完了者」と同じ扱いを受けることになりました(ワクチン接種完了後14日以降に抗体ができると考えられているため)。
つまり、もう1日遅い到着だったらOKだったことになります。

そしてこれはアルメニア出国時もウクライナ入国後も付いて回る少々厄介なことになってしまいました。

アルメニア出国

アルメニアのズヴァルトノッツ国際空港の2階
コーポレートサイト用フリー画像みたいな写真が撮れた

まずはアルメニアの出国時のチェックインにて「抗原検査を受けて」と言われました。アルメニアのズヴァルトノッツ国際空港の1階には民間のPCR検査や抗原検査ゾーンがあります。
流れとしてはこんな感じ。

  1. 受付で氏名をサインしてパスポートを預け、番号札を貰う
    →この時にパスポートの写真ページを撮影しておくことが後の検査で役立つ
  2. 検査ゾーンに行き、自分が受けたい検査を選択する
  3. その検査を提供している民間会社のデスクでスマホのパスポート写真を見せて検査代金を支払う
  4. 鼻と口内をグリグリされ、10分後にデスクで検査結果を貰う
  5. パスポートを返してもらう

結果は「陰性」だったのでそれを持って再びチェックインカウンターに向かい、ウクライナ滞在中の健康保険加入証明も見せた後キエフ行きの航空券を発行してもらいました。
抗原検査代金は15,000AMD(約3,000円)です。

各検査会社の広告
電光掲示板に自分の番号が表示される

エレバン市街地のNorthern AvenueにはPCR検査用救急車がいつも停まっているので空港に来なくても市街地で検査可能です。その料金も15,000AMDで、結果は翌日にメールで届きます。

印刷する必要があるならメトロ駅や市街地で「XEROX」という看板を掲げている印刷店ですぐに印刷できます。中には「Viberで送って」と言われる場所もあるので、WhatsAppではなくてViberアプリでもアカウントがあると便利かも。

アルメニアの印刷についても書いている記事↓

アルメニア出国時の流れはセルビア出国の時と少し似ており、出国スタンプを押されて免税店や土産ショップを通過した後に金属探知検査がありました。
ただ、この時ペットボトルの水を持ったままでも普通にOKされたので「金属探知検査ゾーンで捨てられた大量のペットボトル」というお馴染みの光景を目にしませんでした。

余談:どこでも引っかかる十徳ナイフ(アーミーナイフ)

この時小さいリュック一つでキエフに行ったのですが、向こうでハサミを使う場合(服のタグを切る or 食品の袋を開ける)に備えて愛用の十徳ナイフをリュックに入れていました。
ただ、アルメニアとウクライナの両方の出国時の金属探知検査でこの十徳ナイフが引っかかり、リュックをガサガサされることになったんです。
まあ、当然と言われれば当然なんやけど。

両方の場合で検査員が何かを切りつけてみて「これなら殺傷能力低いわ」と判断した後はOKされたものの、こういう風に毎回検査で引っかかっても面倒なので今後は可能なら幼児用のプラスチック製ハサミに替えた方がいいんかな、とも思いました。
あとは、「どこに行くの?」と検査員の男性に聞かれた際に「ウクライナのキエフだよ」と答えると「じゃあいいよ」とも言われたため、渡航場所によっては絶対アウトな場所もあるのかもしれん。

ズヴァルトノッツ国際空港の出発エリア
出発エリアにあった小売店
ドライフルーツやナッツ、アルメニアの伝統的なお菓子(ぐにっとした食感の甘味)まで売られてたのでローカル感がすごい

アルメニアの「町」とキエフの「街」

アルメニアを発った時は気持ちのいい秋晴れだったのに、ウクライナのキエフは昼間でもどんよりとした薄暗い天気だったのも二国間で気候が真逆でした。
特に飛行機から見た両国の景色は大違いだった。

アルメニアの上空
ウクライナ・キエフの上空

高層ビルなど無いのんびりとしたアルメニアで3ヶ月間過ごしていたので、都市として整備されている上に高層ビルだらけのキエフの市街地が見えた時は「うわ、ウクライナめっちゃ都会やな…」と思いました。
キエフは日本の地方都市くらいの栄え具合かも。

キエフ市街地中心部
オリガ女王の像と修道院

9月下旬は1日中こんなどんよりとした天気でした。ウクライナに行くなら夏頃がよさそう。

ウクライナ入国

キエフには「キエフ・ジュリャーヌィ国際空港(通称:キエフ国際空港)」と「キエフ・ボルィースピリ国際空港」の2つの国際空港があります。空港の識別呼称はそれぞれ「IEV」と「KBP」。

市街地に近いのはキエフ国際空港で距離は約7kmほどです。
反対にキエフ・ボルィースピリ国際空港の方は市街地から30km以上離れているので、自分が乗る飛行機がどっちの空港を利用することになるのは前もって確認しておいた方がいいかも。

私が今回到着したのはキエフ国際空港(IEV)

キエフ・ジュリャーヌィ国際空港(キエフ国際空港)の場所

9月下旬のウクライナは昼間でも気温が10℃以下と知った後は事前にアルメニアで防水・防寒アウターを購入して持っていったのですが、この判断は大正解でした。
アルメニアから一緒に飛行機に乗った他の乗客達も防寒アウターを脇に抱えていました。

アルメニアを出た時は晴れてて気温が20℃以上もあったので「半袖Tシャツ+Gパン+短い踝ソックス」という恰好でも暑かったのに、ウクライナで外を出歩く際は「半袖Tシャツ+長袖ニット+長い靴下+防寒アウター」という装備じゃないとまず外に出れない上に風も冷たいので常にポケットに手を突っ込んでフードを被っていました。
マスクしている方が顔が隠れて暖かいこともあるのか、キエフの人々は屋外でも屋内でもきちんとマスクを着けている人が多かったです。

私が滞在していた9月下旬のキエフは1日中どんよりとした曇天で風も強くて時々雨も降っており、温暖なアジア地域のDNAが強い私は「こんな天気があと半年以上も続くような国では暮らせんわ…」と思ってしまったほどです。
太陽が全く昇らない極夜があるフィンランドではその時期の鬱病や自殺が増えるというのも少し納得できます。その土地の気候は人々の気持ちや性格に大きく影響すると思う。

ウクライナ入国時のコロナ対策

先述したように私は「ワクチン接種後13日目」だったため、ウクライナ政府管理の隔離アプリをインストールする必要があると入国審査官に言われました。ただこのアプリ、かなり使い勝手が悪いです。

隔離対象者はこのスマホアプリをインストールして必要事項(氏名、父称、滞在期間)を入力して見せる必要があります。

このアプリの面倒さについては別の記事にて↓

余談:「中国人」は中国人だけではないのでは

入国審査時、大学生っぽい数人の日本人男子達を目にしたのですが、彼らはそのアプリのインストールについて日本語で大声で文句を言ったりしていたので周囲の他の外国人達が「何事か」と眉を顰めていました。

日本でなら成人男性が公共の場で大声で怒鳴ったり横柄で幼稚な態度を見せることは普通でも、他国(特に精神的自立が当たり前の欧米社会)ではあの態度の悪さは異常に目立ちます。まともな教育を受けていない人間にすら見える。

ただ、アジア人の国籍の区別がつかない外国人からすればこの時「アジア人が騒いでいる」だけではなく「中国人が騒いでいる」と思われていたかもしれません。
そのため、外国人が「中国人は態度が悪い」と思う際、そこには実際には日本人も含まれていることもあるんじゃないか、とふと思いました。実際、中国人と日本人の区別がつくタイ人女性達は日本人男性達によるセクハラ加害と女性蔑視の酷さをSNSや署名サイトで訴えていたので。
→署名サイトChange.orgの「#RespectThaiWomenタイ人女性へのセクハラをやめてください。」ページ

恐らく、日本人の態度の悪さは日本社会での過剰な接客サービス慣れが助長している面もあると思います。子供のようにぐずっても丁寧に面倒を見てもらえるから。

ウクライナのキエフ国際空港でSIMカード購入

キエフの国際空港は到着口に軽食やトラベルグッズ店など色々あり、その中にSIMカードショップもありました。特に拘りもなかったので1番データ量の少ないSIM(12GB)を選ぶと「Kyivstar」という会社のSIMを買うことになりました。SIMカードの値段は250UAH(約1,000円)。
ただ、1ヶ月間の有効期限が切れた後でも1年以内にまたウクライナに来た場合は再チャージして利用可能らしい。

完全な余談:SIMカードショップで会ったウクライナ人男性

この時SIMカードを売ってくれたウクライナ人男性はかなりのオタクで、彼の好きなアニメや漫画の話に付き合っていると気付くと1時間経っていました。
彼は韓国漫画の「俺だけがレベルアップな件」に大ハマりしているらしく、私のGoogle Play Storeにあったピッコマのバナー広告にその漫画が載っていたのを目ざとく見つけた彼が興奮して話しかけてきたんです。彼のスマホに保存されている漫画を見せてくれたのですが、セリフはロシア語翻訳されているのに効果音はハングル文字のままだったのでなんか新鮮でした。

「いつか日本に行くのが10年来の夢」と話していた彼からは「日本人と話せて嬉しい」とまで感激したように言われたのですが、仕事を辞めてただのん気に海外をフラフラしているだけの私は身が竦む思いでした。彼によると、経済崩壊して久しいウクライナ人からしたら日本は物価が高く、旅行するのはとても難しいことらしいです(物価は単純計算で4倍もする)。

恐らく、日本人が「北欧は物価が高い…」と感じるよりもはるかに大きな経済的障壁があるのだと思います。これはウクライナに限ったことではなく、ブルガリアやアルメニアの人々からも「日本の物価は高い」と言われました。同じヨーロッパとは言え、かつての西側諸国と東側諸国(東欧や中欧、コーカサスなど)とでは依然として経済格差があると感じます。

「Go_A」のためにウクライナに来たと話すと今年のEurovision(ヨーロッパ各国代表が競う音楽イベント)の話にもなり、「優勝したイタリアの曲とGo_Aの曲のMADが最高なんだ!」とその曲も聴かせてくれました。
個人的趣味でEurovisionに関心を持っていたのがこんな所で役立つとは思ってもみませんでした。

「Go_A」のライブや今年のEurovisionについては別の記事にて↓

キエフ国際空港からキエフ市街地中心部までの公共交通機関

空港は市街地から7kmくらい離れたところにあるため、公共バスかTAXIで市街地に向かうことになります。私はバスを使いました。

以下はキエフのバスやメトロについて。

キエフの公共バス

バスごとに番号が振られているので見つけやすい

バスは最新タイプと旧式タイプの2通りがあり(上図内のバスは旧式タイプ)、最新タイプのバスは電子交通カードかスマホでしか運賃を支払えないので事前にそのカードを街の小売店やメトロの窓口で購入しておく必要があります(バスの運転手の女性にバス内で買えないか訊ねると「Het! Het!(=ロシア語で”No”)」と追い払われた)。
それ以外ではバス停ロータリーでタバコやスナックなどを売っている箱型小売店で買えます。

この交通カード「Kyiv Smart Card」は回数券のようなもので、利用回数が増えるにつれてカード代は安くお得になっていく仕組みです。
→詳しくは「kyiv guide」サイトのページ(英語)へ。

ただ、メトロやバスの運賃がもともと8UAH(約30円)と安いため、市街地をうろちょろする程度ならこのカードのありがたみはあまり実感できないなと個人的には感じました。

また、「Kyiv Smart Card」ではないけどキエフ内の公共交通機関支払いをできる交通カードやスマホアプリもあるようです(英語対応かどうかは不明)。私は今回こっちのカードを買うことになりました。

今回私が買った交通カード(50UAH)
今考えると短期間の滞在には高すぎた

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今回私が電子交通カードを買った、空港から1番近い小売店の場所は以下です。SIMカードショップの男性が調べて教えてくれました。

ただ、この交通カードを買わなくても、旧式タイプのバスでなら空港付近のバス停からそのままバスに乗れます。最新タイプのバスは一目で新しいと分かる、車体が黄色で2両連結のトロリーバス(バスと電線が繋がっている)です。

旧式タイプのバスは最新タイプのバスとは異なって現金で運転手に運賃を支払う方式なので、現地通貨「フリヴニャ」を用意できているなら困ることはないです。運賃は大体8UAH(約30円)もしくは10UAH(約40円)。

ウクライナの公共バスの経路や路線番号がGoogle Mapに反映されていたのでそれは便利でしたね。ブルガリアやアルメニアではそれらが全然反映されてないため、Google Mapを見てもそもそも提案経路に「バス」が存在しないんよ。

キエフの旧型バス
釣銭BOXを真横に置いている気楽な雰囲気はアルメニアのバスと同じ

キエフのメトロ

あるメトロ駅の改札口

メトロはM1、M2という風に4つの線が走っており、赤や青、緑や黄色の路線として色分けされているので自分が乗るメトロは比較的見つけやすいと思います。

ただ、例えばM1からM2に乗り継ぐ時などはメトロ駅構内の分かりにくい標識や人々の流れに沿って道を見つけないといけないため最初は戸惑うかも。慣れたら大丈夫。
大量の人々が無表情で同じ方向に一斉に歩いていくのは東京の通勤時のメトロ駅を思い出しました。

慣れないうちは案内標識内の「M1」という2文字を見つけるのも一苦労
メトロの路線で色分けされているので乗り換え駅も一目で分かる

メトロの切符

メトロの切符売り場。大体どの人もめちゃめちゃ不愛想

切符は公共バスでも利用できる電子交通カードか、有人窓口でその都度購入するQRコード(8UAH)の2通りがあります。

ただこのQRコードは非効率と無駄の極みのようなもので、有人窓口でしか購入できない上に改札でかざし終えると役に立たなくなるため「レシート」「QRコード」という2枚の紙はゴミにしかならないんです(しかもそのQRコードを通せる改札口は限られていて全ての改札口を通過できるわけではない)。

メトロの切符(8UAH)

改札口にはそのゴミが大量に散らばっており、紙がもったいないなと毎回思っていました。また、わざわざ紙を発行するなら自動券売機にでも処理させればいいのに有人窓口で購入させるのも人件費の無駄だと感じました(機械を導入・設置するよりは人間を雇った方が安上がりなのかもしれん)。

反対に、アルメニアのメトロはプラスチック製トークン(何度も再利用する)を差し込んで改札をくぐるためゴミなど出なくてエコ&便利です。

メトロ駅内にあるKyiv Smart Card購入マシーン
有人切符窓口に長蛇の列ができていて痺れを切らした人々がその場でkyiv Smart Cardを購入していた

余談:デジタル化社会

ウクライナにはこういう非効率的なものが心なしか多かったです。
効率化を進めようとしている割に現場はいまだに旧弊なシステムを使っているせいでITの効率作業を有効活用できていないような。

まあ、これはPDFの紙を印刷させて記述・押印させた後にそれをスキャンしてPDFに変換して送り返す、などという処理が健在な日本も似たようなものかもしれんけど。
個人的にはエストニアのように大抵の公的書類提出までもがオンラインで完結する社会を羨ましく思います。ただ、デジタル化が発達しているとその分サイバー攻撃に遭うリスクも上がるので「デジタルの方が絶対安全」と断言できるわけでもないけども。

これは講談社現代新書の「ハイブリッド戦争 ロシアの新しい国家戦略」を読んだ際に改めて痛感しました。この本ではロシアが自国にとって有利になるように各国に対してどのようなサイバー攻撃を試みてきたのかが実例と共に解説されており、2007年にエストニアが標的になったロシアからの大規模なDDos攻撃(通称「タリン事件」)についても記述があります。
デジタル化が進んでいて、ある意味先進的な社会だからこそサイバー攻撃に曝されるリスクが上がるというのは皮肉な気もしますが。
※DDoS攻撃:Distributed Denial of Service attack
不正に乗っ取った複数のIPアドレスから一気に大量のデータを送り付けてアクセス集中状態を作り出しサーバーをパンクさせる攻撃。攻撃元を特定しにくいためかなり厄介らしいです。
参考ページ:「DoS攻撃・DDoS攻撃の意味と対策方法をわかりやすく解説

この本に限らず、ロシア政府(もしくはソ連)の所業に関する本は興味深いものが多いので読んでいて好奇心がかき立てられますね。

キエフのメトロのエスカレーター

長すぎて途方もないエスカレーター

旧ソ連圏のメトロ(地下鉄)はかつての軍事的理由でかなり地中深くまで潜ることで有名ですが、ブルガリアとアルメニアでメトロに乗ったことのある私の中ではウクライナのメトロが最も深い場所まで潜る駅だと感じました。

エスカレーターに乗っている間が手持無沙汰なのでその時間を計ってみた結果は以下です。速度は大体日本の一般的なエスカレーターと同じくらいのものを選んでいます。

  • ウクライナのキエフ:約90秒間~120秒間
  • アルメニアのエレバン:約30秒間~50秒間

アルメニア滞在時ですら「長いな…」と感じたのに、キエフのメトロはその長さが突出していました。大体どのメトロ駅も改札からホームに行くまでは約90秒間かけてエスカレーターで降りていくことになります。 体感で言うと1階から2階に上がるエスカレーターは大体15秒程度な気がするので、90秒間もかけて潜る距離は大体4~5階の高さの建物くらいの深さに匹敵するのかもしれません。

「キエフ・ペチェールシク大修道院」の最寄り駅・Arsenalnaメトロ駅のような凄まじい駅だと「約90秒間のエスカレーター」の後に「約120秒間のエスカレーター」の2本立てでした。あんなに長い距離だと電車に駆け込み乗車するためにエスカレーターをかけ降りるなんてことは難しそう。
まあ、メトロは数分ごとに来るので1本逃したところで問題ないかもしれんけど。

メトロのホームは明るいものの、肝心のメトロ車内の雰囲気は暗いです。車内の天井には日本でなら「この電灯そろそろ替え時やな」と思うようなほの明るい電気しか点いていないせいと、あとは押し黙った無表情の人が多いからかな。
「ディストピア小説の社会のメトロはこんな雰囲気かも」とすら思いました。

キエフ滞在時にメトロには散々乗りましたが、アルメニアの人々とは異なってキエフの人々は高齢者や女性、子供に席を譲ったりなどせず、高齢者に至っては自分から席を奪いに行っているのを時折目にしました。座ろうとしたら「私に譲りな!」と言われたり、腕でどつかれたりされたりしたので毎回「うわ、嘘やろ…」と思った。私が見るからにアジア人だからかな。
正直、ウクライナに限らず西欧人から見下されるのは私にとっては日常茶飯事です。まあ仕方ない。そういう人々はナチュラルにアジア人を下に見ているので。勿論、全員が全員そんな態度を露骨に表すわけではないけどね。

ただ、キエフのメトロ利用者で唯一「これは良い」と思ったのは駅出入り口の扉を後続の人のために支えて出る人が女性だけでなく男性にも多かったことかな。イケイケ系の若い男性ですら支えてくれた。
扉に「次の人のために支えよう」みたいなマークがあるものの、別にキエフの人々はそれが無くても後ろを確認していたのであれは習慣になっているのかもしれませんね。
東京ではまずそんなこと期待できない。

防寒対策のためか、メトロ駅出入り口はドアが2重の場所が多い

とは言え、満員電車や無表情で整然と歩く群衆、乗客の殺伐とした雰囲気など、日本から遠く離れたウクライナの地で「東京」と似た空気を感じることになるとはまさか思ってもみませんでした。これを考えると東京のメトロ経験者はウクライナのメトロも余裕かもしれん(心底不愛想なキエフメトロの切符売り場で心が砕ける人は別)。

ただ、性犯罪や女性加害だらけの東京のメトロに比べたらキエフのメトロは少なくとも人権は保障されるのではるかにマシかな。ていうか女性の場合は日本の日常生活で受ける被害やストレスに比べたら他国で感じることの方がマシなことが多いんじゃないかとすら思う。

キエフのメトロのホーム

終わりに

今年の3月からブルガリアやセルビア、アルメニアという旧ソ連圏に滞在してきたので不愛想な接客や雑な対応、英語が通じない不便さや寛容さを求められる日常生活などに対して慣れはあったとは言え、個人的にはウクライナでは特に鍛えられましたね(1番滞在日数が少ないのに)。
ロシアとか行ったらもっと逞しくなれるのかもしれん。

ただ、私が今回ウクライナに行った時期が9月下旬という冬目前の時期だったこともあり、私の中のキエフの街はどんよりとした灰色の色の記憶になってしまったのですが、北国の夏は美しいのでもっと明るい時期に訪れていればまた別の感想を抱いたんじゃないかな、とは思います。

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