エストニア入国不可への呟き

円弧

2/1以降、日本人は無査証でエストニアに入国できなくなっていたことを昨日知りました。駐日・在エストニアの大使館のサイトやエストニア外務省のサイトにはそのような情報が無かったので知らなかったのですが、どうやら公式のようです。
エストニア)日本からの無査証での入国が不可(2021年2月1日~)

各国から日本人の入国を拒否される前になんとか出国しようと考えていたのですが間に合わなかったようです。
欧州では今や日本は「最感染危険国」の位置付けにされていると聞きました。国内メディアに情報を歪曲されている日本国民ですら現政府の対応に違和感を抱いているのですから、それを第三者目線で観察できる他国、ましてや秩序と良識ある欧州各国から不信感を抱かれるのも無理はないです。
エストニアへの無査証入国の扉が閉ざされ失意の念を抱いた一方で、エストニアも理性的な国の一つだったと分かり尚更信頼感が増しました。

現在エストニア大使館は2/7までビザ申請用の面談を停止しています。EUは2週間おきに各国の入国制限措置を更新していくので順当に行けば来週半ばにまた更新されるのでしょうが、この調子だと少なくとも2月中はビザ受付停止が継続されるのではないかと予想しています。
留学でも就労でもない私の渡航の可能性は限りなく低くなりました。

ただ、このように土壇場になって計画が覆されることはある程度覚悟していたので悲しみに暮れるなどということはありません。神妙な面持ちで「どうしたものかね」と考えるだけです。

完全に余談ですが、強制収容所での体験を記した精神科医の著作「夜と霧」を以前読んだ際、「あのような極限下にも楽観主義者がいたが、先に死んでいったのは悲観主義者ではなく楽観主義者だった」という主旨の内容が印象に残っています。苦しい境遇にあるほど明るい未来を考えたくなるので、むしろそのような希望を持ち続けることが生命力を永らえさせるものだと思っていた私には衝撃でした。
曰く、楽観主義者の頭の中の希望と現実とに落差がありすぎるため精神に与える負荷も大きいそうです。具体的な例として、クリスマスまでには収容所から出れると多くの人が無根拠に期待していたものの、それが一切無視されたのでクリスマス後に多くの方がこの世を去ったというものが挙げられていました。
悲観主義者は希望に満ちた期待をしなかった分、楽観主義者よりも絶望が僅かに少なく済んだそうです。

現在の私の状況は単に渡航の機会が無期限延期になったに過ぎないので「夜と霧」で描かれていた底の無い真っ暗な絶望と並列して語ることすら憚られるのですが、私は人間の心理面から今回あの内容をふと思い出したのです。

未来に対して希望を持つことは大切です。ただ、自分に都合のいい情報だけを信じて闇雲に明るく過ごすのと、厳しい情報も併せて鑑みて万が一上手くいかなかった場合のことも考えながら過ごすのとでは、自分の本意が叶わなかった時のショックの度合いも桁違いなのだと思います。

今回私は台湾へのワーキングホリデーを決めた直後にビザ申請が停止していたことを知ったり、EU圏に滑り込みで無査証入国を考えていた時にそれが不可能になったりと不可抗力によって自分の計画や希望が頓挫してきたので、先の読めない難しい状況であるほど「もしそれが駄目だった場合」を想定しておいた方がいいのだろうなとつくづく感じました。

今のような状態では仕方がないことです。情勢を見つつ他の方法を探るほかありません。
普段の日常でも大体のことは「まあいいや」で済ませているような私ですが、切り替えの早い人間で良かったと殊更思うのは今回のような時です。

ただ、少し困るのは住居です。3/2に日本を出国するつもりでいたのでアパートは今月末の2/27に退去予定でした。欧州各国の入国制限状況を見ると「2/17まで入国禁止」から「3月末まで入国禁止」などのように国によって対応はまちまちです。
これを考え、3月中の渡航ではなく余裕を持って「4月渡航」と考えていた方がいいのかもしれないと思ったので不動産屋に退去予定の延期を相談しました。

エストニアへの航空券と、現地で隔離用としてBooking.comで予約していたアパート1室は2月末の入国状況を待って判断します。現状望みは薄いですが、もしそこで予定通り出国可能そうであれば出国します。
航空券もアパートも事前キャンセルによる損失をなるべく少なくできる条件で予約しておいたので良かったです。

エストニアは台湾とは異なり入国後の隔離先に指定はありません。しかも、10~14日間の隔離期間であってもPCR検査用の病院や日用品買い出しのスーパーなどには外出できるのでBooking.comで部屋を14日間予約していました。
Airbnbでも調べましたが、予約しやすかったりキャンセル料の融通が効きやすいのはBooking.comだと感じたので今後も何かあればBooking.comを利用する予定です。オーナーの方とやり取りしていたのでキャンセルは心苦しいのですが、実際に渡航できるようになればまたその部屋を予約しようと思います。

終わりに

いやはやなんとも困りましたね。八方塞がりです。
私にとっての出国は「不要不急」ではなく、「一刻も早く」成し遂げたいことなのですが…年明けから二の足を踏み過ぎてダンスのステップにも切れが増してきた気がしますね。

最後は私の大好きなフリー画像サイト「Unsplash」で見つけたかわいい鳥で締め括りましょう。まさに「スッタカター」という表現がぴったりな瞬間だと思ったので気に入りました。


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